釈由美子をテレビで見るたびに思い出します。
私が本格的に婚活を始める前の話です。
おじさんの紹介である女性と出会いました。あの釈由美子にそっくりで、会った瞬間にお付き合いしたいと思えるほど、雰囲気のいい女性でした。
しかし、おじさんからは会ってほしい女性がいるとだけ聞いていたので、ずっと3人で一緒にいると思っていました。
お互いの自己紹介が終わるとおじさんは帰りました。
「ええ、そんなの聞いてないよ。」
二人きりになってからは必死になって話をしました。あせっていた私を彼女はきちんと受け止めてくれました。
とても素敵な女性でした。
だけど、お開きの際、「また会って下さい」というのは、ガツガツしている印象を与えるかなと思い、今後のことはお互いおじさんに連絡しましょうと言ってしまいました。
叔父さんに報告を兼ねて電話をしてみました。
私に関して、真面目で悪い印象はもってないようだと言われました。
もう一度会うことになったので、私は安心していました。
二回目の食事の時に「交際してください。」とお願いしました。
しかし、返ってきた答えは「お断りします。」でした。
思わぬ返事に私はすっかり慌ててしまい、ドギマギしました。何とか話をつなげて思い留まってもらおうとして、理由を聞きました。
「健さんは真面目で話しやすいです。だけど、あなたのご両親が結婚してほしいと思っているのであって、健さんから結婚したいという気持ちが感じられなかった。」
「いえ、そんなことありません。そう感じさせてしまったのなら、謝ります。ですから、友達からでもいいので、お付き合いしていただけませんか?」とお願いしてみましたが、全く駄目でした。
実は、この話は私の両親がおじさんに「誰かいい人がいたら、紹介してほしい」とお願いしたものでした。
このことを釈由美子にそっくりな女性に振られた後に、おじさんから聞きました。
だから、私が結婚にあまり乗り気でなかったことを彼女に見透かされたのだと思います。
初めて会ったときに、自分で彼女に直接デートの約束をしなかったことが、彼女には本気でないと映ったようでした。
この失敗は大きな教訓になりました。
本当に素敵な女性だったので、振られた時のショックがあまりにも大きかったです。
「なんで、初めて会った時にかっこつけずにまた会って下さい。」と言わなかったのだろうとかいろんなことを考え、後悔ばかりしました。
しかし、このことが本腰を入れて婚活をするきっかけになりました。